大人も読める絵本

日々の暮らしの中でなぜか自分のアンテナにひっかかった絵本や本を紹介していきます。

『シルクハットぞくは よなかのいちじにやってくる』

『シルクハットぞくはよなかのいちじにやってくる』

          おくはらゆめ

            

 

 

とてもかわいい絵、、、女の人で嫌いな人はおそらくいないであろう表紙の絵本。

キラキラした表紙。そして夜のおはなしなのでダークな色合いも素敵です。

絵のタッチがやわらかで、シルクハット族もかわいくてどのページもポストカードのような絵本(^ ^)

絵集をみているかのようで、純粋に楽しい。

絵本は絵を楽しむってことなのかもしれません。

第18回日本絵本賞受賞作です。

 

 

  シルクハットぞくは よなかのいちじにやってくる

 こんなにたくさんあつまってても あしおとひとつきこえない

 

 シルクハットぞくは まどのすきまをするりとぬけて

 かぜのようにろうかをはしりぬけ まくらもとにすっとたった

 

 そうしてふとんのはじっこを そっと もつと

 ちょっとだけ  かけなおした

 

 あっちのいえでも こっちのいえでも

 せかいのあちこちで ちょっとだけ、、、

 

 

 

 

  

 夜は大人も子供も男の人も女の人もみんなが一日を終える時間。

それぞれにいろいろな過ごし方をしています。

 楽しい思いに浸れる日、悲しい日、がんばった日、ほっとした日、いろんな日があります。

 そんな人間を包んでくれるのが夜の静けさ。

 夜心が落ち着くのは自然の摂理でしょうか。

 真っ暗で、テレビも見ないでただ静かに一日に思いをめぐらす。

 パソコンやケータイから離れてみるとこういった夜の過ごし方も取り戻せそう。

 人間を静かに優しく包み込んでくれる夜。

 シルクハットぞくのような、自分にとってのやさしい存在が誰にもいるはず。

 それは、自然だったり時間だったり、旅だったり、誰かだったり、

 自分自身だったりするのかもしれません。

 そういう目に見えない何か優しい力にみんな包まれていると感じさせてくれる絵本

 です。

 

 静かな夜を過ごしたい日にぜひどうぞ(^^)