大人も読める絵本

日々の暮らしの中でなぜか自分のアンテナにひっかかった絵本や本を紹介していきます。

『よあけ』

 

よあけ (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)

よあけ (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)

 

 

 よあけ。

 

『おともなく、しずまりかえって、さむくしめっている。

つきがいわにてり、ときにこのはをきらめかす。

やまがくろぐろとしずもる。

 

うごくものがない。』

 

なんの音もない、静かな夜にしんしんと読みたい絵本。

 

 

なにかのはじまりを感じさせてくれるような

静かな力強い絵と文章の絵本です。

 

何度読んでもその時、その時でまた違った気持ちにさせてくれそうな絵本。

 

そんなことを忘れないで、何かの節目節目に大切に読みたい絵本です。

 

なぜか気分がシャキッとしそう。

『じつは よるの ほんだなは』

 

じつは よるの ほんだなは (講談社の創作絵本)

じつは よるの ほんだなは (講談社の創作絵本)

 

 

 みなさんは、自分が知らない時や場所で何が起こっているのか今までの人生で一度は想像したことありませんか?

 

たとえば、ちょっと違うけど、わたしは眠るとき、天井の木の年輪みたいな模様が何かに見えてうきあがってきたらどうしようと思ったり。

 

そんな想像してました☺︎

怖い想像、好奇心の想像、もう忘れてしまっていることも含め、沢山の想像をして大人になっていると思います。

 

自由に発想するって案外子供の特殊能力で、大人より子供のが優れている気がします。

 

 

 

このおはなしはいろいろな絵本の中の挿絵たちが夜に絵本の中から飛び出してきて、最後に自分の絵本の中に戻らなければいけないのですが、うっかり見張りの犬張り子が居眠りしていたせいで、みんなバタバタしてしまい、最後に違う絵本の登場人物同士が一つの絵本に収まってしまうという、ざっくり説明してしまうとこんな感じのおはなしです。

 

絵は、時代ものの登場人物が多かったり和テイストだったりしてシブいですが、それはそれでまた新鮮でした。

 

そして、ストーリーがドラマチック。

 

小さなころに自由にしていた想像や妄想を見事に再現してくれています(^_^)

 

こんな柔軟にいろんなことを考えたりした時が自分にもあったかもなあと思いを巡らすのもまた懐かしく、子供時代の自分に少し愛着がわいてくるようでした☆

 

思い出の一助に。

また久しぶりに自由な発想で自分を解放してあげたくなりました。

 

『しろくまのパンツ』

 

tupera tupera作

 

 

しろくまのパンツ

しろくまのパンツ

 

✳︎ 注意書き✳︎

パンツをぬがしてからおよみください

 

かわいいかわいい絵本です。

 

表紙のしろくまは赤いパンツをはいていますが、しかけでぬげるようになっています。

 

 

 

「どこにいったんだろう」

しろくまさんがこまっています。

そう、パンツがなくなってしまいました、、。

 

ねずみさんが心配してやってきて、しろくまさんの頭にのっかりながら、しろくまさんのパンツを一緒に探すところから物語ははじまります。

 

ページをめくるごとにいろんなパンツがでてくるのですが、全部誰かのパンツでなかなかみつからず、、、

 

めくるごとに穴があいていて、誰のパンツかクイズ形式で楽しめます。

 

 

 

最後にはたと気づいたしろくまさん。

実は今日はあたらしい白いパンツをはいたのでした。

それを忘れていたしろくまさん。

 

小さな子供と楽しく読むのに最適☆☆☆

 

うっかりもののしろくまのキャラもかわいいけれど、tuperatuperaの絵もとってもとってもかわいいです!

 

ヌボーッとしたしろくまさんやかわいい絵にサクッと癒されてしまいましょう。

『しんと しずかな ほん』

 

しんとしずかな、ほん

しんとしずかな、ほん

 

 



 

 

 

 

動物たちが感じるいろいろなしずかの音。

 

しずかって音だけじゃない。

 

やわらかな線でかかれたあたたかい感じのする

 

絵本です。

 

とってもかわいい動物たちもステキです。

 

普段目をむけないようなこと、忙しくて、そのままにしちゃってたこと、そういうことに目をむけてみる。

 

それだけで、時間がゆっくり流れておちついた気持ちを取り戻すことができたりします。

 

 

友達とワイワイ楽しく過ごすのも楽しいし、

一人で静かな時間にいろいろ思いをめぐらせたり、ぼーっとしたり、身をゆだねるのもまた、静かな時間のあじわいですよね。

 

涼しくなってきた秋の夜。 

 

ココロをしずかに、よんでみるのもいいかもしれません☆

 

 

 

『地球を遊ぼう!』

『地球を遊ぼう!』

      

              AーWorks/編

 

 

 

 

地球を遊ぼう!

地球を遊ぼう!

 

 

 

今回は旅本です。

私は旅が大好き。

AーWorks/編の旅本は 毎回わくわくするような気持ちにさせられるものばかり❗️

この本は、写真がとても魅力的です。 

今回の表紙の写真もパッと中を見てみたくなるようなものでした。とっても個性的で。

 

『自分の心に眠るワクワクセンサーに従って世界へ飛び出そう。

旅をすればするほど出逢いは広がり、人生の視野はひろがっていく。

あなたの人生を変えてしまうかもしれない大冒険へ❗️』

 

世界のいろいろな場所の情報ときれいな写真がいっぱい。

 

写真をみただけでも新たにいきたいところが間違いなく増えます❗️

 

私はインドの海の中を人と象が一緒に泳いでいる写真にとても惹きつけられました☺︎

 

予算やベストシーズンなどはもちろんのこと、周辺情報なども臨場感があっておもしろい情報が多い。

 

世界一周航空券なんてものがあるなんて私初めてこの本で知りました、、、

しかも思ったより安い、、、、

 

今まで無理だと思っていたことも実は思ったよりなんとかなるのではないか、、、

そんなことも思わせてくれる本。

求めれば求めた分だけ情報も体験も手に入るものなのかもしれません。

 

 

平凡な生活に慣れてきてしまっているとき、旅本はいつも夢が広げ、ワクワクした気分にしてくれます❗️

 

私は定期的に見たくなるのが旅本です☺︎

『このあとどうしちゃおう』

『このあとどうしちゃおう』

      

                ヨシタケシンスケ作・絵

 

 

 

このあと どうしちゃおう

このあと どうしちゃおう

 

 

 

 

 

 またまた私の大好きな人。

 

 ヨシタケシンスケさんの絵本です。

 

 前に読んでとても印象にのこっているのはこの絵本。

 

 

ぼくのニセモノをつくるには
 

 

 こちらはあらためてかくとして。

今日はこの『このあとどうしちゃおう』について

書こうと思います。

 タイトルからは全くどんな内容なのか想像がつかなかったのですが、どうやら、おじいちゃんがなくなったときに、「自分がしょうらい死んだらどうなりたいかどうしてほしいか」がノートに書いてあり、主人公がそれを読むというところからスタートのおはなしでした。

 

 

 全く内容は知らずに、手にとったのですが、これだけ書くとなんだかおもそうに聞こえてしまいますね☺︎でも、、、

 

 私はヨシタケシンスケさんの絵本のほのぼのしたところとかそれあるある〜とか、それ私も考える〜と思える素朴なところが大好きです。

 

 そんな印象の方だったので、このお話もなんの違和感もなく入り込めました。

 

そして、そのノートに書いてあったこととは、、、

 

 ① このあとのよてい

 しんだらまずゆうれいセンターへ

 とうめいになんてしばらくようすをみる。

 きがすんだらてんごくへ。

② うまれかわったらなりたいもの

 すえっこ。

 きんもくせいの木。

 おかねもちにかわれているネコ。

 

③ こんなかみさまにいてほしい

 『あれはかみさまのせいなんじゃないの?』

 とかもんくがいえる。

 ほっといてくれる。

 うたがうまい。

 いろいろそうだんにのってくれる。

 

④ みんなをみまもっていくほうほう

 つきになって。

 とおりすがりのあかちゃんになって。

 かさぶたになって。

 かぜでクルクルまわるビニールぶくろになって。

 おふろのイスになって。

 

  どれもこれも、クスっとわらえて、かわいい絵が

 さらに細かいイメージをこちらにわかせてくれます。

 

 主人公は『このあとどうしちゃおう』ノートを

自分でもつくるためにノートを買いにいきますが、

しんじゃったあとのことを考えようとすると

いまいきているうちにやりたいことがいっぱいあることに

きがつきました。とっても頭がいい男の子です(^^)

 『いきているあいだはどうしちゃおう』ノートが

つくりたくなるのです。

 主人公の男の子がかいたやりたいことノートの内容は

 こんな感じ。

 

 でっかいカニをつかまえる。

 だれかをかっこよくたすける。

 だいはつめい。        などなど。

 

 

  無理矢理にではなくとっても明るくクスクス笑えるように

 こんなことを伝えてくれるなんてすごいですよね。

 

 

 ちなみに私はこの文章を改めて書くまでもとはこういったその後のことをかいている絵本であることを忘れていました。

 それくらいでてくる男の子やおじいちゃんの発想が

かわいくてステキです!

 

  

『みずならのいのち』

みずならのいのち』

      

               手島 圭三郎 作・絵

 

 

 

みずならのいのち

みずならのいのち

 

 

 

 

  みずならのいのち。最初のインパクトは渋い表紙の

絵だな~と思ったところ。自分としてはいつもとかなり違った

テイストの絵本を読んでみました。

 

 まず、みずならって何だろう???

答えは、、、、何百年も生きる大きな大きな木でした。

そんなみずならという木の一生が描かれています。

 

 少しずつ読み進めていくと、とってもあたたかな気持ちに

なる絵本でした。

 

 

 絵本の中でみずならの木は800歳というところで

おはなしは終了しているのですが、まだ生きています。

 

 木の年輪のはなしはよくききますが、たしかにそれだけ

長く生きているのに木の立場にたって考えたことはありません。

 

 登場しているみずならは、100歳、200歳と年齢を重ねていく

うちにいろいろな出来事に遭遇します。

 

 ふくろうが自分みきのうろに巣穴をつくって暮らしたり

根元でひぐまが冬ごもりをしたり、かっこうが木にとまって

鳴いたり。

 

 そもそもこのみずならの木の始まりは、しまりすが食べる

どんぐりのひとつをよい場所に植えてくれたことでした。

 

みずならは自然とともに生まれて、季節や生き物、たくさんの

自然の姿をみてきたのです。

 山火事から運よく逃れたこと、冬の吹雪の中で、幹が半分

倒れてしまったこと、自分に起こったことも全て自然の中の

一部のように大きくとらえているみずならの木の姿がとても

印象的でした。

 

自分の体に力のみなぎりを感じていたみずならも、500歳、600歳

と歳を重ねるごとに力の衰えを感じ始めます。

 

 

『はんぶんのからだになったみずならはひるまでもいねむりをす

るようになりました みずならさんもっとどんぐりがほしい

かわいいしまりすがさけんでいるゆめです

たくさんのどうぶつたちのやくにたってきたことをおもいしあわ

せなきもちになりました 』

 

 

『やまもみずうみもはるのひかりにうつくしくかがやいてみえま

す はるだ はるがきたのだ みずならのからだのなかにわずか

にはるのちからがわいてくるのをかんじました 

 いきるということはかぎりなくうつくしくすばらしいことだ

 みずならにうまれたながいいのちにまんぞくするのでした』

 

 子供が読むには少し難しい内容かも。まさに大人向け

絵本かもしれません。

 私も以前だったらピンとくる内容になっていなかった気がしま

すが、今読むと命の自然の流れをみずならが悠々と大きな気持ち

でとらえている気がして、読んでいてとてもあたたかな気持ちに

なりました。

 

 年齢とともに考えることや、感じることが変化していくのは

あたりまえのこと。

なにげなく読んだこの絵本。『みずならのいのち』

 とても感動して、自分の読む絵本の世界がさらに広がった

気がします。

 

 ぜひおススメします(^^)